研究テーマ

生後の脳においても、神経幹細胞から継続的にニューロンやグリア細胞が産生されており、脳の発達や疾患に関わっていることが明らかになりつつあります。また、脳が傷害を受けると、このメカニズムが活性化し、失われたニューロンを再生させることがわかりました。我々のグループでは、生後脳における新生ニューロンやグリア細胞の移動メカニズムに注目して研究を行ってきました。正常動物と脳傷害モデル動物を用いて、生後の脳におけるニューロンやグリアの新生メカニズムと意義を解明するとともに、脳疾患によって失われた細胞を再生させる新しい治療法の開発を目指しています。

連続ブロック表面走査型顕微鏡により、脳梗塞で活性化して増殖・肥大化するアストロサイト(青色)が、再生するニューロンの移動を妨げている様子を観察した(Kaneko et al., Sci Adv. 2018)

 

メンバー

教授
澤本和延
准教授
金子奈穂子

 

講師
澤田雅人
特任助教
中嶋智佳子
特任助教
久保山和哉
特任助教
竹村晶子
技術職員
筧理恵

研究業績

  • New neurons use Slit-Robo signaling to migrate through the glial meshwork and approach a lesion for functional regeneration. Sci Adv 4: eaav0618 (2018)
  • PlexinD1 signaling controls morphological changes and migration termination in newborn neurons. EMBO J e97404(2018)
  • Radial glial fibers promote neuronal migration and functional recovery after neonatal brain injury. Cell Stem Cell 22: 128-137 (2018)
  • Speed control for neuronal migration in the postnatal brain by Gmip-mediated local inactivation of RhoA. Nat Commun 5: 4532 (2014)

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